生クリームとたくさんの甘い物とストレスと疲れから、ぐったりしてしまった伊藤をカフェに残して、お客様をホテルへと一旦送って行き、またカフェに戻ると、椅子から立ち上げれない伊藤が顔をつらそうに歪めております。情熱的な早口親子のところでお店用の仕入れを行って、何度も何度も「なくなったら連絡して。絶対に売れるから、売れたら連絡してよ!」と。具合の悪そうな伊藤をよそに、ぐいぐい推してくるおっかさん。わかったから、わかったから。とりあえずタクシーを呼んでもらいます。

ホテルに戻ると、とにかくベッドに横たわり目を閉じます。今夜は1ヶ月前から予約しているRistorante TOKUYOSHIでのディナー。とてもではないけど行ける状況ではありませんね。1名分キャンセルの電話をいれて、お客様にも状況をお伝えします。すると、心配してくださったお客様の四次元ポケットから、出てくる出てくる漢方薬。漢方薬、だったかな?と、ういろうを有難いことに少し分けて頂いて、伊藤に飲んでいただきました。渡辺様、貴重なものを譲っていただき本当にありがとうございました。そして、雨が降ったり止んだりの中、少し心配そうなお二人と一緒にタクシーに乗り込むのでした。

タクシーの中では、「やっぱり伊藤さん、食べ方が異常だったよね。体調が悪くなる時、無性に甘いものが欲しくなるもんね。あのスイーツへの執着心、ちょっと不思議だった。怖いくらい。。。」みたいな会話をしながら、お財布を見たいということでスカラ座の近くで一旦タクシーを降りて、お買い物をするのでした。

無事お土産も購入できて、いい頃合いだったので、改めてタクシーに乗りTOKUYOSHIさんへ。雨もまた降ってきて寒くなってきました。このTOKUYOSHIさんというリストランテは、もともとはあるお客様がモデナにある、世界で2番目に予約がとれない星付きのリストランテ Osteria Francescanaでお食事をされたという会話が発端でした。そのリストランテでスーシェフとして腕を磨いたのがTOKUYOSHIさんで、今度ミラノにお店をオープンしたらしいと。それはぜひともお料理をいただいてみたいね、ということで予約をさせていただいたのです。

お店に着いて見ると、店内はグリーンを基調とした、オシャレな雰囲気。ところどころ和風な感じをイメージしているのでしょうか。実はこの時、私を含めた三人とも、伊藤の食欲につられて食事をしていたので、お腹が空いていないという事態に。でもせっかく来たから、小さなポーションでみんなでシェアしながらいただきましょう。サーブされるお皿はどれもシンプルかつ大胆に、そして色鮮やかなお料理ばかり。きっと我々のお腹の具合が多分に影響されたのでしょう。あと、ワイワイ役の伊藤不在というのも気分的にあったかもしれません。目にも鮮やかで、凝った作りのお料理ではあるけれど、お味はうーん。イタリアに住んでいる方には、和風のテイストの新しい感覚のイタリアンとして大人気なのでしょうが、日本人からすると奇を衒っているという印象を受けました。あくまでも私の、肥えていない舌の感覚ですので、ぜひみなさまミラノに行かれた際には召し上がってみてくださいませ。そして、感想をお寄せください。シェフの徳吉さんはとっても良いお人柄でしたよ。店内は満席でしたし。大人気です。サービスしてくださる方が近づいてきて、ドルチェいかがですかの「ド」を発した瞬間に、ノーをお伝えしたのは言うまでもありません。

タクシーを呼んでもらって、暗く強く雨が降る中、外まで見送りに来てくださった徳吉シェフと一緒に写真を撮って、ホテルへと戻るのでした。明日はハイヤーでコモ湖に移動なので、購入したものを改めてスーツケースに詰めなければなりません。明日の朝食の時間を確認し、だいぶ体調が回復して来た伊藤を確認し、早々に部屋へと引き上げるのでした。

次回は、ほっぺが落ちるとはこのことっ!!なモッツアレラをお届けします。そしてコモ湖へ移動します〜。続く。